日常のケア
保温 / 保湿 オカヤドカリは本来、高温多湿の熱帯域に生息しているものなので、飼育環境も
この点を考慮に入れた設定管理が必要です。 温度は22〜28℃、湿度は60〜
80%がオカヤドカリの快適範囲のようです。 温度で15℃、湿度で50%のいずれ
か一方でも下回った状態か続くと危険です。 特に、オカヤドカリの健全な呼吸と
脱皮には適度な空中湿度(70%前後)が必要です。 室内の空気が乾燥しがちな
冬期は、パネルヒーターの真上に水入れを置いて、水の蒸発によってケース内の
湿度を確保する必要があります。 さらに、通気性を保ちながら、飼育ケースの上部
を一部カバーして湿度が逃げないようにしたり、水入れに天然のスポンジといわれる
海綿を入れて水の蒸発量を多くしたりという方法が有効です。 ただし、蒸発によって
水枯れを起さないように、常に新鮮な水を補給することが大切です。
掃 除 オカヤドカリは貝殻の中で排泄した糞を掻き出して外に捨てます。 黒っぽい糸くず
のようなものがそれです。 ピンセットなどで直接拾って掃除する方法もありますが、
定期的に(或いは汚れたら)敷き砂全部を洗う方法がより完全です。 バケツなどに
 移し、お米を研ぐ要領で砂の中に混じった残りエサや糞を洗い流すことができます。
洗った砂は天日で干して乾かします。 天日干しができない時はある程度乾いてから
電子レンジで加熱すると殺菌効果があります。 敷き砂を湿ったままの状態にして
湿度を保つ方法もありますが、放っておくと残りエサや糞尿で雑菌の温床になり、オカ
ヤドカリが細菌感染などの病気にかかってしまう危険性もあります。 敷き砂は乾いた
状態にしておいて、海綿などを入れた水入れを多めに設置して湿度を確保する方法
がこの点ではより安全といえます。
水浴び / 霧吹き オカヤドカリは貝殻の中にある程度の水を溜めて水分を確保しているようです。
雨も降らず近くに海辺もない飼育環境でこの習性の補足をするのが水浴びです。
週に1回程度、ヤドカリを敷き砂の入っていない容器(プラケース、衣装ケースなど)
に移し、エサと水入れだけをいれ一晩様子を見ます。 翌日、溺れない程度の深さに
水(塩素を中和させたもの)をはり、その中にヤドカリを1〜2分入れ水浴びをさせ、
その後で飼育ケースに戻します。 水の代りに人工海水を利用すると、不足しがち
なカルシウムやミネラル分を補給することができてより有効です。 
この間に飼育ケースの掃除や敷き砂の交換ができれば一石二鳥です。 
なお、水浴びをさせる時間がないときに、応急措置として水分を与えるには霧吹きが
有効です。 動きのなかったヤドカリもゴソゴソと動き始めます。
宿替え 「オカヤドカリはどんな貝に移りたがるのか。」 という質問は個々によって答えが
違ってくると思うので正解はわかりませんが、オカヤドカリが成長していく過程で必ず
貝を替える必要があるという観点から
「オカヤドカリの宿替え用にはどんな貝を用意すべきなのか。」 について考えます:
@ 巻貝やカタツムリの貝殻で途中に穴などの開いていない貝殻
A 今入っている貝殻がヤドカリにとって小さそうならそれより大きめの貝殻
B 大きい方のハサミがちょうど貝殻のフタになるような大きさの貝殻
ヤドカリが気に入ったものを選べるように、何個か余分に用意して入れてあげましょう。
ヤドカリがじっくり、入念に貝殻をチェックして移動する姿を観察できるかもしれません。
 複数飼育の場合は、争奪戦を避けるためにもヤドカリの数より多めに配置しておいて
あげましょう。